目が赤い
結膜の充血のように目の外側が赤い(赤目、レッドアイ)場合や目の中での出血(角膜出血、前房出血、硝子体出血、網膜出血など)の場合があります。
目そのものの病気のほか、白血病、甲状腺機能亢進症、ウイルス性感染症、血液の凝固異常など全身性疾患に伴なって見られることもあります。
痛みを伴なう場合は目を搔こうとすることもあります。
痛みを伴なわない場合もあります。
考えられる病気
結膜炎、結膜下出血、眼内出血、ブドウ膜炎(犬、猫)、角膜炎、角膜潰瘍、緑内障、リンパ腫などの腫瘍、血液の凝固異常、全身の出血傾向など
目に外傷がある
咬傷や打撲(交通事故、転落など)で見られます。喧嘩による咬傷では様々な症状が出ます。特に、注意が必要なのは、猫の爪です。角膜や結膜などに引っ掻き傷を負ったり、爪の先が目に刺入した場合は特に注意が必要で、失明に至らないように治療することが大切です。
最もひどい場合は、目が飛び出して(眼球脱出)、眼内出血もひどく、視神経や血管系、眼輪筋系も断裂する場合もあります。
視力の低下や失明にならないように早期の適切な処置が必要です。
考えられる病気
眼球突出(脱出)症、眼球陥没、角膜潰瘍、ブドウ膜炎、眼球裂傷など
目が飛び出している
犬同士のけんかや興奮、目の中の腫瘍、目の外奥の腫瘍、奥歯周辺での化膿創などで起こることがあります。
また、飛び出る物としてチェリーアイ(Cherry Eye)があります。
若い子に多く見られます。希に、猫にも見られます。目頭に赤い物がポコンと見られます。
目が赤くなり、メヤニが出るようになり、目を掻くこともあります。
遺伝的要素があり、後日、反対の目もチェリーアイになることがあります。
取らずに、元の位置にきちんと整復させることが大切です。
間違って取ってしまうと、後々ドライアイになってしまう可能性が高くなります。
考えられる病気
眼球脱出、腫瘍、化膿創、チェリーアイなど
目が濡れる
もともと涙の分泌量が多い子もいます。
何らかの病的状況があり、そのために涙が出る場合もあります。
ウルウル目になったり、目の下側や周りの毛が広い範囲でぬれることもあります。
目頭に茶色っぽく『涙やけ』のあとができることもあります。
考えられる病気
生まれつき涙液量が多い、涙管がつまっている、涙点がない、目に刺激がある、目に痛みがあるなど
白濁
目の表面(角膜)が白い(角膜が強く悪影響を受けている)場合と白内障のように目の中が白い場合があります。
通常、痛みは軽いか、ない場合が多い。逆に、激しい痛みと視力障害が出ることもあります。
先天性、後天性の場合があります。
考えられる病気
白内障、糖尿病性白内障、角膜ジストロフィー、急性緑内障、貧血など
ぶつかる
視力が急に低下したことが考えられます。痛みを伴なう場合と、痛みはない場合があります。
失明は、痛みと共に、すぐ出る場合、3日ほどで出る場合、数ヶ月かけて徐々に出てくる場合があります。
痛みがひどい場合は、目を閉じて立ち尽くし動けなくなったり、食欲もなくなることさえあります。
痛みがない場合は、目は割りときれいなことが多いです。
疾患の種類によっては遺伝的要素もあります。
考えられる病気
急性緑内障、白内障、糖尿病性白内障、網膜変性性疾患、網膜はく離、網膜出血、視神経系統の腫瘍など