いぬ
膀胱炎
膀胱炎は頻尿や血尿を特徴とします。膀胱内の細菌感染や尿石による刺激で膀胱の粘膜が厚くなり、膀胱が大きく膨らむことができなくなります。そのため、膀胱内に尿を貯めておけなくなり、頻尿となります。尿中の感染がある場合は抗生剤での治療が必要です。膀胱の奇形や尿石が原因の場合は外科的な治療が必要になることもあります。
尿石症
尿路系に石ができてしまった状態のことです。膀胱炎の原因になったり、膀胱炎がひどくなることもあります。腎臓や膀胱で形成された尿石が尿管や尿道に転がってしまい、尿の出口を塞ぐことで急性腎不全の原因になることもあります。大きくなってしまった結石については、手術で摘出する必要があります。術後はフードの変更やサプリメントを用いることで結石の形成を予防していくことが必要です。
膀胱腫瘍
膀胱腫瘍はその発生由来(粘膜や筋肉など)によってさまざまなタイプがあります。最も多いのが膀胱粘膜上皮由来の悪性腫瘍「移行上皮癌」です。膀胱の腫瘍が疑われたら、この腫瘍を始めとして悪性腫瘍(癌)か否かのチェックは重要です。
初期症状は頻尿や血尿で膀胱炎を患っている時とよく似ていますので、尿検査、レントゲン検査、超音波エコーなどで初期病変を見逃さないことが重要です。移行上皮癌は膀胱の中でも膀胱三角部に最も多く発生します。今は抗がん剤として使える良い薬がありますので、良い経過を辿る子は増えています。