いぬ
乳腺腫瘍
中高齢犬でよく見られる腫瘍です。乳頭部や乳腺部にシコリが見られます。シコリが大きくなるようであればできるだけ早めに、小さい内に摘出することをお勧めしています。良性と悪性の比率は1:1と言われています。悪性腫瘍の場合は、リンパ節や肺に転移することがあります。
皮膚肥満細胞腫
犬の皮膚腫瘍では最も発生頻度が高い腫瘍です。肥満細胞腫の形はさまざまで、1つのものから多発するものや、柔らかいものから硬いものまで様々です。皮下に塊として見つかることが多いです。採材検査のために針を刺しただけで大きく腫れてくることもあります。また、肝臓や脾臓に転移することもあり、食欲不振や元気消失などの症状が出ることもあります。
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肝臓腫瘍
犬の肝臓腫瘍には様々なタイプがあります。結節性過形成、肝細胞腺腫、肝細胞癌、肝胆管癌、胆管癌、血管肉腫などです。前三者では手術で取り切れれば予後は良好です。他のものでは再発、転移に注意が必要で、予後は不良のことが多いです。
脾臓の腫瘍
脾臓腫瘍は犬の腫瘍の中でも比較的発生頻度の高い腫瘍です。良性の血腫から悪性腫瘍の血管肉腫や肥満細胞腫まで様々な種類があります。脾臓の腫瘍は大きくなっても症状が認められずエコー検査やCT検査などで偶発的に1~数個発見されることが多いです。通常は外科的に摘出します。
目の中の腫瘍
比較的よく見られるものに悪性のメラノーマがあります。良性の場合は1年以上経ってもその大きさにあまり変化はないので経過観察することが多いですが、悪性は成長のスピードが早く、眼内外での炎症が極めて限られた範囲のものであればその部の摘出は可能ですが、広がりを持っている場合は眼球の摘出手術となります。肺への転移も心配されるところです。転移の有無を確認して手術に臨む必要があります。