犬の進行性網膜萎縮(PRA)とは?|夜に見えにくい・物にぶつかる症状と遺伝|東京ウエスト動物病院|東京都小平市学園東町の動物病院

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犬の進行性網膜萎縮(PRA)とは?|夜に見えにくい・物にぶつかる症状と遺伝

東京ウエスト動物病院 東京都・小平市】

✔夜の散歩で歩きたがらなくなった
✔暗い場所で立ち止まる
✔最近、家具や壁にぶつかる

このような変化は、犬の「見え方」が悪くなっているサインかもしれません。
原因のひとつに、進行性網膜萎縮(PRA)という網膜

の病気があります。PRAでは、まず暗い場所で見えにくくなり、その後ゆっくり視力が低下していくことがあります。

PRAでは、
明るい場所では普通でも、
夜や暗い場所で見えにくくなる
ことがあります。

■こんな症状はありませんか?
PRAでは、次のような変化がみられることがあります。
・夜の散歩を嫌がる
・暗い部屋で動きにくそうにする
・階段の前で止まる・家具や壁にぶつかる
・おもちゃやおやつを見失う
・家具の位置を変えるとぶつかる

犬は嗅覚や聴覚が優れているため、視力が低下していても、慣れた家の中では普通に動けることがあります。
「年齢のせいかな」と思うような小さな変化が、目の病気の最初のサインであることもあります。

■PRA・PRD・SARDSの違い
名前が似ていますが、まず覚えていただきたいのは、「ゆっくり見えにくくなるか」「急に見えなくなるか」という違いです。

名称   特徴
PRA   主に遺伝が関係し、網膜の働きが徐々に低下する
PRD   「網膜が進行して変性する」という意味で、PRAと近い意味で使われることがある
SARDS   数日~数週間ほどで急に視力を失うことがある

イメージすると、
PRAは「部屋の明かりが少しずつ暗くなる」病気。
SARDSは「急に明かりが消える」病気です。

急に見えなくなった場合は、PRAだけでなくSARDSや緑内障、網膜剥離なども考える必要があります。 

「犬が突然見えなくなるSARDS(サーズ)とは?」の記事でも詳しく解説しています。

■PRAとは?目の奥で何が起こる?
網膜は、目のいちばん奥にあり、光を感じる大切な部分です。カメラでいえば、光を受け取る「イメージセンサー」のような役割があります。

網膜には、
暗い場所で見るのを助ける細胞(杆体)
明るい場所で見るのを助ける細胞(錐体)
があります。

代表的なPRAでは、まず暗い場所で見る働きが低下するため、「夜に見えにくい」ことが初期のサインになります。その後、昼間の視力も少しずつ低下していきます。

PRAはひとつだけの病気ではなく、原因となる遺伝子や発症する年齢、進み方が異なる複数の遺伝性網膜疾患の総称です。

■PRAはどうやって調べる?
「夜に見えにくい」「物にぶつかる」という症状だけで、PRAと決めることはできません。
白内障、網膜剥離、SARDS、緑内障、視神経や脳の病気でも、同じような症状が起こるためです。

眼底検査
目の奥にある網膜、血管、視神経を観察します。

 

 

眼底検査では、
目の奥にある網膜・血管・視神経の状態を
確認します。

PRAが進むと、網膜の血管が細くなったり、眼底が強く光って見えたりすることがあります。

正常な眼底とRAが進行した眼底の比較イメージ。
右のPRAでは網膜の血管が細くなり、
眼底の反射が強くなることがあります。

詳しくは「ペットの眼底検査では何がわかる?」をご覧ください。

ERG(網膜電図検査)
光を当てたときに、網膜がどのくらい反応しているかを電気信号として調べる検査です。
白内障などで眼底が直接見えにくい場合にも、網膜が働いているかを調べる手がかりになります。

ERG(網膜電図検査)では、
光に対する網膜の反応を
電気信号として調べます。

詳しくは「犬・猫の網膜の病気とERG検査」をご覧ください。

必要に応じて、赤・青・白などの光を使い、瞳孔の反応を確認する検査も組み合わせます。

「犬の目に赤・青・白の光を当てる検査|Melan 100でわかること」でも紹介しています。

■PRAは遺伝する?
PRAの多くには遺伝が関係しています。
犬種やPRAのタイプによっては、DNAを使った遺伝子検査ができます。ただし、遺伝子検査が陰性でも、すべてのPRAを否定できるわけではありません。

遺伝子検査は、眼科検査の代わりではなく、診断や繁殖計画を助ける検査と考えることが大切です。

■PRAは治療できる?
現在のところ、一般診療でPRAによって失われた視力を元に戻したり、すべてのPRAの進行を確実に止めたりする治療法は確立していません。

一方で、PRAそのものは通常、痛みを起こす病気ではありません。
犬は嗅覚、聴覚、記憶を使って、視力の低下に上手に適応していくことができます。

家庭では、
・家具の位置を大きく変えない
・フードや水の場所を固定する
・階段に柵をつける
・外出時はリードで案内する
・触る前に声をかける
といった工夫が、安全な生活につながります。

見えにくくなっても、
家具の配置を変えない、
階段に柵をつけるなどの工夫で
安全に暮らしやすくなります。

「夜に見えにくい」と感じたら
「夜になると歩きにくそう」
「最近、物にぶつかる」
「本当に見えているのかな?」

こうした小さな変化が、目の病気に気づくきっかけになることがあります。

一方で、急に見えなくなった、目が真っ赤、痛そうに目を細める、急に目が白く・青く濁ったという場合は、緊急性の高い眼疾患も考えられます。

東京ウエスト動物病院では、眼底検査やERGなどを組み合わせ、網膜を含めた目全体の状態を確認しています。

Web問診はこちら – 東京ウエスト動物病院 TEL:042-349-7661   FAX: 042-349-7662
見え方が気になりましたら、完全に見えなくなるまで待たず、一度ご相談ください。

 

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