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〖東京ウエスト動物病院 東京都・小平市〗
犬や猫が突然見えなくなった場合、原因は「目」だけとは限りません。
目 → 網膜 → 視神経 → 脳
私たちが「見る」ためには、このすべてが正しく働く必要があります。
昨日まで見えていたのに急に見えなくなった場合は、様子を見ず、できれば当日中に受診してください。

緑内障や高血圧による網膜障害など、早い診断・治療が重要な病気があります。一方で、SARDSのように、現在も有効な視力回復治療が確立していない病気もあります。
「見る」仕組みは、目から脳までつながっています
目をカメラにたとえると、わかりやすくなります。
角膜・水晶体
光を目の中へ通します。
↓
網膜
光を感じる「カメラのセンサー」のような場所です。
↓
視神経
網膜で受け取った情報を脳へ送る「電線」の役割をします。
↓
脳
届いた情報を処理して、はじめて「見えた」と感じます。
そのため、目の表面がきれいに見えていても、網膜・視神経・脳に異常があれば見えなくなることがあります。

眼球・角膜・水晶体の異常
角膜が強く濁ったり、眼内出血が起きたりすると、光が網膜まで届きにくくなります。水晶体脱臼や進行した白内障でも、視力が大きく低下することがあります。
白内障は一般には徐々に進行しますが、犬では糖尿病などに伴って急速に進む場合があります。
また、急性緑内障では眼圧が急激に上がり、網膜や視神経が障害されて視力を失うことがあります。目の充血、痛み、角膜の白い濁り、瞳孔が開いたままになるなどの症状がみられることがあり、緊急性の高い病気です。
関連記事「犬・猫の目が赤い・痛がる時は要注意|それは緑内障かもしれません」
網膜の異常
網膜は、目に入った光を感じ取る大切な場所です。
突然見えなくなる原因には、網膜剥離、網膜出血、網膜の炎症、SARDS(突発性後天性網膜変性症候群)などがあります。
犬のSARDSでは、数日ほどの短い期間で両目の視力が失われることがあります。初期には眼底がほぼ正常に見えることもあるため、必要に応じてERG(網膜電図検査)で網膜の働きを調べます。
関連記事「犬が突然見えなくなるSARDS(サーズ)とは?|症状・検査・治療について」
猫では特に、高血圧による網膜剥離や眼底出血に注意が必要です。
関連記事「猫が突然見えなくなった|高血圧による網膜剥離・眼底出血に注意」
視神経の異常
視神経は、網膜で受け取った情報を脳へ送る神経です。
視神経炎や視神経の圧迫などが起こると、目の表面や眼底に大きな異常が見えなくても、視力が低下することがあります。
「目はきれいなのに、なぜか見えていない」
このような場合には、網膜だけでなく視神経まで考えて検査することが大切です。
脳の異常
網膜や視神経から情報が届いても、脳がその情報を正しく処理できなければ「見る」ことはできません。
脳の炎症、血管障害、腫瘍などによって視覚に異常が現れることもあります。
そのため、ERGなどで網膜の働きが保たれているのに見えていない場合には、視神経や脳の異常を考えます。
突然見えなくなる主な病気
急な視力低下・失明を起こす病気には、
急性緑内障
水晶体脱臼
眼内出血
網膜剥離
網膜出血・網膜の炎症
SARDS
高血圧による網膜障害
視神経炎などの視神経疾患
脳の炎症・血管障害・腫瘍など
があります。
見た目だけで原因を判断することは難しいため、「見えていない原因がどこにあるのか」を順番に調べることが重要です。
原因はどうやって調べるの?
まず眼圧・眼底・血圧などを確認します。
状態に応じて、神経学的眼科検査、眼圧検査、スリットランプ検査、眼底検査、血圧測定、血液検査などを行います。

必要に応じて超音波・ERG・瞳孔反応検査を行います
眼底が見えにくい場合には眼科超音波検査を、網膜の働きを確認する必要がある場合にはERG(網膜電図検査)を行います。
また、赤・青・白色光による瞳孔反応検査が、網膜や視覚経路の状態を考える補助になることがあります。
ただし、色光に対する瞳孔反応だけで病気の場所を確定することはできません。眼科検査やERG、神経学的な評価などと組み合わせて判断します。
関連記事「犬の目に赤・青・白の光を当てる検査|Melan 100でわかること」
眼底が正常に見えても、そこで終わりではありません
大切なのは、「眼底がきれい=網膜の働きも正常」とは限らないことです。
SARDSでは、発症初期には眼底に大きな異常が見えなくても、ERGでは網膜の反応が失われていることがあります。
反対に、ERGで網膜の働きが保たれているのに見えていない場合には、視神経や脳を含む視覚経路の異常を考え、必要に応じてさらに詳しい検査を検討します。
こんな症状は当日中の受診を

昨日まで見えていたのに、急に家具や壁にぶつかる
段差の前で動けなくなった
食器やおもちゃを急に見つけられなくなった
瞳孔が大きく開いたままに見える
目の前の動きに反応しない
目が赤い、白く濁る、痛そうにしている
目はきれいなのに、見えていないように感じる
特に、「急に見えなくなった」「目が赤く痛そう」「瞳孔が開いたまま」という場合は、様子を見ずにご相談ください。
東京ウエスト動物病院では「見えない原因の場所」を探します
突然の視力低下では、
目に原因があるのか。
網膜なのか。
視神経なのか。
それとも脳なのか。
原因となっている場所をできるだけ正確に見極めることが、その後の検査や治療を考える第一歩です。
東京ウエスト動物病院では、眼圧検査、眼底検査、眼科超音波検査、ERG、瞳孔反応検査、神経学的眼科検査などを、症状に応じて組み合わせて評価します。
犬・猫が急に物にぶつかるようになった、見えなくなったように感じるなど、気になる変化がありましたらご相談ください。
※見え方の異常は、外見だけでは原因を判断できません。本記事は一般的な情報であり、診断・治療は実際の診察結果によって異なります。
Web問診はこちら – 東京ウエスト動物病院 TEL:042-349-7661 FAX: 042-349-7662
「見えにくそう」「ぶつかることが増えた」など、見え方に少しでも変化を感じたら、早めにご相談ください。