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【東京ウエスト動物病院 東京都・小平市】
犬が急に呼吸を速くしたり、苦しそうに息をしたりしている場合、**胸水(きょうすい)**がたまっていることがあります。
胸水は、放置すると呼吸ができなくなることがあるため、早めの受診が必要です。
犬の胸水とは?

胸水とは、肺のまわりにある「胸腔」というすき間に、液体がたまった状態です。
肺の中に水がたまる「肺水腫」とは異なります。
胸水が増えると、外側から肺が押されて十分に広がらなくなり、犬は息を吸いにくくなります。
胸水は病名ではなく、心臓病、感染症、腫瘍、乳び胸などによって起こる症状の一つです。
胸水でみられる症状
次のような様子がみられた場合は注意が必要です。
●呼吸が速く、浅い
●お腹を大きく動かして呼吸する
●横にならず、座った姿勢を続ける
●首を伸ばして呼吸する
●散歩や運動を嫌がる
●元気や食欲がない
●舌や歯ぐきが青白い
●急にぐったりする

特に、口を開けて呼吸している、眠れないほど息苦しそう、舌が紫色になっている場合は緊急性があります。できるだけ犬を興奮させず、すぐに動物病院へ連絡してください。
犬の胸水の主な原因
胸水にはいくつかの種類があり、たまっている液体の性質によって原因が異なります。
心臓や血流の病気
右心不全や肺高血圧症などによって、血管から液体が漏れ出すことがあります。
乳び胸
脂肪を多く含んだリンパ液である「乳び」が、胸の中にたまる病気です。
原因が特定できないこともありますが、心臓病、腫瘍、血栓、胸管の異常などが関係している場合があります。
関連記事:
・犬の乳び胸とは?原因・症状・検査・治療を解説
膿胸
細菌感染によって、胸の中に膿がたまった状態です。発熱、食欲不振、元気消失などを伴うことがあります。
血胸
事故や外傷、血液を固める機能の異常、腫瘍などにより、胸の中に血液がたまります。
腫瘍
肺、心臓、胸腔内などの腫瘍によって、胸水が生じることがあります。
その他
低たんぱく血症、肺葉捻転、横隔膜ヘルニアなども原因になります。
胸水が疑われるときの検査

呼吸が苦しい犬では、まず酸素吸入などを行い、できるだけ負担をかけずに状態を安定させます。
そのうえで、次のような検査を組み合わせます。
聴診
血圧測定
胸部超音波検査
胸部レントゲン検査
血液検査
心臓超音波検査
胸水の細胞・たんぱく・細菌などの検査
必要に応じてCT検査
呼吸状態が悪いときは、レントゲン検査より先に超音波検査を行い、胸水を抜くことがあります。
胸水を抜く「胸腔穿刺」
胸水が多く、呼吸が苦しくなっている場合は、胸に細い針やカテーテルを入れて液体を抜く胸腔穿刺を行います。
胸水を抜くことで肺が広がりやすくなり、呼吸が改善することがあります。
同時に、採取した胸水を検査することで、原因を調べる大切な手がかりが得られます。
胸水が繰り返したり、膿胸などで継続的な排液が必要になったりする場合は、胸腔ドレーンを設置することもあります。
犬の胸水の治療
胸水を抜くだけでは、根本的な治療にならないことがあります。治療方法は原因によって異なります。
心臓病:心臓の薬や利尿薬
膿胸:抗菌薬、胸腔洗浄、ドレーン管理
血胸:止血治療、輸血、必要に応じた手術
腫瘍:手術、抗がん剤治療、緩和治療
乳び胸:食事療法、内科治療、胸管結紮などの外科治療
大切なのは、呼吸を楽にする処置と、胸水がたまった原因の治療を並行して行うことです。
胸水は治りますか?
回復の見通しは、胸水の量だけではなく、原因となる病気によって大きく異なります。
感染症のように適切な治療で改善が期待できるものもあれば、心臓病や腫瘍のように長期的な管理が必要なものもあります。
胸水を一度抜いて呼吸が落ち着いても、再びたまる可能性があります。原因を調べ、定期的に呼吸状態や画像検査を確認することが重要です。
ご家庭で確認してほしいこと
犬が眠っているときや安静にしているときの呼吸数を数えてみましょう。
胸の上下を1回として、1分間の回数を測ります。普段より明らかに増えている状態が続く場合や、呼吸に力が入っている場合は、早めにご相談ください。
関連記事:
・犬の呼吸が苦しいときに考えられる病気と受診の目安
・犬の乳び胸に対する開胸手術|胸水で呼吸が苦しくなった柴犬の事例紹介
まとめ
犬の胸水は、肺のまわりに液体がたまり、肺が広がりにくくなる状態です。
呼吸が速い、浅い、お腹を使って息をする、横になれないといった症状は、体からの重要なサインです。
胸水が疑われるときは、まず呼吸を安定させ、必要に応じて胸水を抜きながら原因を調べます。
東京ウエスト動物病院では、胸部レントゲン検査、超音波検査、胸水検査などを組み合わせ、犬の状態に配慮しながら診断と治療を進めています。
「いつもと呼吸が違う」「苦しそうに見える」と感じたときは、様子を見続けず、お早めにご相談ください。
Web問診はこちら – 東京ウエスト動物病院 TEL:042-349-7661 FAX: 042-349-7662
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