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犬の白内障|何歳から? 初期症状は? 治るの? 何からすればよいの? 【東京都・小平市 東京ウエスト動物病院の獣医師がわかりやすく解説】
「白内障」という言葉は、人でも多く見られる病気であることもあり広く認識されていることと思います。ペットでも「目が白くなってきた」「歳をとって見えにくくなってきた」と言った時に「白内障」という病気を思い浮かべることは多いのではないでしょうか。では実際に、飼っているペットが白内障になったらどうしたらよいのでしょうか?
どうしたら白内障とわかるのか、何歳ぐらいから気を付けるべきなのか、白内障は治るのか、白内障になるとどんなリスクがでてくるのか・・・、今回は飼い主様の「白内障になったら?」のさまざまな疑問にひとつずつお答えしていきます。

1.白内障は何歳からなるの?
犬の白内障は、一般的には7~8歳以降のシニア期に増え始めます。しかし、遺伝的な要因で出てくる若齢性白内障というものがあり、この場合は数ヶ月~2歳で発症することがあります。このタイプは進行が早いことが特徴です。
当院でも1歳で白内障と診断され手術を行なうことがあります。発生しやすい犬種として、トイ・プードル、柴犬、ミニチュア・シュナウザー、コッカー・スパニエル、ゴールデン・レトリーバー、シベリアン・ハスキーなどがあります。
白内障は、歳をとると出る病気と思われがちですが、診察をしていると、比較的どの年齢でも初期の白内障がみられる印象があります。おすすめは、1歳からの目の検査です。なお、糖尿病があると両目共白内障が急速に進行します。ブドウ膜炎も一緒に出てきます。
3ヶ月に1回ほどのペースで白内障の有無を定期的にみていくとで、白内障の早期発見につながります。
2.白内障の初期症状は?
白内障は、目の水晶体(レンズ)の中のたんぱく質が部分的に白く濁り、だんだんと広がっていく病気です。初期の段階では、視力に影響がでていることが分からないことがほとんどです。それでは、どのようにして白内障のサインを拾えばよいのでしょうか。
水晶体の中のたんぱく質が濁ってくると、目に入る光の角度によってレンズが青白く見えることがあります。少し暗い部屋の中で、わんちゃんのお顔を光の方に向けていろいろな角度からのぞくとそのような変化に気付くこともあります。
また、白内障は単に目が白くなるだけではなく、目の中で炎症が起こっていることが多いです。そのため、目をこする、充血しているということも白内障に気付くサインです。
その他、家の中ではよく動き回るのに初めての場所では慎重になる、暗い時間での散歩では歩きたがらない、溝や段差に足が取られるといったこともあります。このような時は見えにくくなっている可能性があります。
何か微妙な違和感を感じた時は、早めに受診し、目の検査を行うことをお勧めします。専用の機器で検査をすることで、白内障の有無やどれくらい進行しているかということはすぐにわかります。肉眼ではわからない検査になるので、専用の機器と白内障の診断が正確にできる知識と経験がある病院を受診することがとても大切です。
3.白内障は治るの?
白内障は、徐々に進行する病気です。水晶体の中のたんぱく質が増えるとどんどん白く濁り、最終的には失明しますが、すべての子が失明まで至るわけではありません。
視力を回復するには、手術で白く濁った部分を取り除く必要があります。手術には適期があり、早すぎると手術の必要は無いですし、進行しすぎている場合は行うことはできますが、合併症などのリスクが増えます。経過を追いながらタイミングをみることが大切です。
内科的治療法(点眼薬や飲み薬)は、老齢性白内障や白内障の初発~未熟期には進行を遅らせることは期待できますが、元の透明な水晶体に戻すことはできません。

4.白内障になったら何からすればよいの?
まずは、白内障進行の経過を追うことが大切です。進行スピードは個体差がありますので、1~3か月に1回程度の目の検査をお勧めします。
白内障は水晶体の混濁程度により以下の4つのステージに分けられます。
・初発白内障(ステージ1)
・未熟白内障(ステージ2)
・成熟白内障(ステージ3)
・過熟白内障(ステージ4)
初発白内障(ステージ1)では視力はほとんど影響を受けることはありませんが、未熟白内障(ステージ2)の途中~成熟白内障(ステージ3)では視力への影響が出てきます。そして、この時期が外科的治療の対象となります。成熟期以降の白内障や過熟期の白内障(ステージ4)であっても手術の対象になる場合はあります。
「歳を取ったら白内障になるものだから、仕方ない」といって何も対処しない、必要ないといったことがありますが、これは間違いです。白内障は、目が白くなり視力が低下するだけではなく、ぶどう膜炎や緑内障(高眼圧)といった目の病気を併発するリスクがあります。このような病気を併発すると、充血や目の中の痛み、眼圧上昇や失明などの危険をさらに引き起こします。
白内障はステージによって対処が変わりますので、まずは「うちの子の目に白内障が出ているのか?」を確認してみてください。
5.最後に
当院では、目に異常を感じて来院されることがほとんどですが、その際の検査で白内障を指摘される方も多くいらっしゃいます。
1歳前後の子で白内障が見つかると、「まだこんなに若いのに?」と飼い主様もとても驚かれます。
当院の健康診断には3つのコースすべてに目の検査がついていますので、目の検査をしたことがない、目に異常は感じていないという方でも、健康診断時に白内障の有無を確認することができます。ぜひご利用して頂ければと思います。
大切なペットの「見える」を守るために、当院はサポートして参ります。
【まとめ】
✔ 白内障は放置すると失明することがある
✔ 目薬で進行を止めることはできない(治らない)
✔ 見えるようにするには手術が必要(成功率は当院では90%以上)
✔ 網膜疾患、重度炎症では、手術できない場合もある
✔ 早めの診断で守れる視力がある
やさしく、あたたかい、確かなペット医療を!!
Web問診はこちら – 東京ウエスト動物病院 TEL:042-349-7661 FAX: 042-349-7662
こちらの記事、犬の白内障手術、猫の白内障手術、ウサギの白内障 もご参照下さい。
目に気になる所見を見つけたら、診察 をお勧め致します – 東京ウエスト動物病院