猫伝染性腹膜炎(FIP)の発症要因とは?|東京ウエスト動物病院|東京都小平市学園東町の動物病院

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猫伝染性腹膜炎(FIP)の発症要因とは?

  • 2024年10月3日
  • FIP

FCoV(猫コロナウイルス、Feline Corona Virus)に感染したすべての猫が猫伝染性腹膜炎(FIP)を発症するわけでないことはよく周知されていることと思われます。

この ウイルスがより危険な形に突然変異するのはほんの一部のケースですが、まさにそのことが猫伝染性腹膜炎(FIP)の発症につながっていきます。何が発症の引き金になるのか、 その影響を与えるいくつかの要因について示します。

1.FCoV(猫コロナウイルス、Feline Corona Virus)の突然変異
FIP 猫は、FCoVが猫の体内で突然変異を起こした時に発症する事になります。この突然変異の原因はまだ完全には解明されていませんが、この突然変異により、もともと無害だったウイルスが、全身に深刻な炎症を引き起こす事になっていきます。猫の免疫系の反応と関連していると考えられています。

2.生活環境
猫の多頭飼育など、過密状態やストレスの多い環境で生活する猫は、FIP 猫になりやすくなります。
 清潔でない環境や、多くの猫がいる場所での生活は、FCoVの感染リスクを高め、最終的に猫 FIPを発症させる可能性を高めることになります。

3.遺伝子
詳しいことは不明ですが、遺伝子もFIP 猫の発症に影響を与えるとされています。 特に純血種の猫は、FCoV感染に対する体の反応に影響を与える遺伝的要因があるため、猫伝染性腹膜炎(FIP)にかかりやすいとされています。

4.猫の健康状態
免疫力の弱い猫や他のウイルス感染症などある場合は、本症を発症しやすくなります。例えば、複数の病気を持つ猫や非常に若い猫は、猫 FIPを発症するリスクは高くなります。 ストレスを抱えている猫や慢性的な病気を持つ猫も、この病気にかかりやすくなると言われています。

5.その他、補足的な事柄

猫の健康を守り、維持するという点では、ワクチンの接種は不可欠と思います。
猫は外に出ないから安心ということはありません。飼主の方が、外で他の猫に触れてウイルスを持ち込むことは考えられます。人のコロナでのパンデミックにおいても、人との接触を断ち、家の中にいた人でもウイルス感染した事例はあります。家族の出入りによる可能性は考えられます。
おいしいごはん、猫への愛情(声かけ、スキンシップ、ブラッシング、遊びなど)、温度・湿度の管理(過ごしやすい部屋の環境)、トイレの清掃も大事な要件で、猫も人もリラックスできることが大切かと思われます。Hkn

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